科学

2016年02月19日

1.昨年12月、ハワイ州最高裁判所は、世界最大の望遠鏡の建設許可を無効と採決した。

ハワイのマクナロア山頂には、13もの天文台がある。空気が澄んでいて天体観測に適するためだ。しかし、今度できる30メートルの超大型望遠鏡の建設は頓挫した。

TMTピンチ!? ハワイ州最高裁、世界最大の望遠鏡「TMT」の建設許可を無効と判決
>2015年12月2日(現地時間)、ハワイ州最高裁判所は、世界最大の望遠鏡「30メートル望遠鏡」(TMT)を建設するための許可が無効であるとの判決を下した。
TMT建設許可に関するハワイ州最高裁判決について (12月16日更新)


建設を進めたいとしている。たしかに学門の進歩という点ではこの望遠鏡への期待は大きい。

この望遠鏡は日本も協力しており、生命のある惑星を見つけることも想定されている。

2.地上の天文台については、再考したほうがよいのではないか。

マウナケア山頂は、先住民たちにとって、神聖な場所だからだというので反対運動がおきている。

ハワイ州知事も、昨年5月天文台の一部撤去を求めている。
ハワイの天文台、4分の1撤去を

ここで、日本の天文台「すばる」については、撤去要求の対象にはなっていないようである。

だが、いくら空気が澄んでいても、地上からの観測は深海底から観測しているのと同じようなものではないか。

実用上の必要のために、文化を犠牲にしなければならない場合もあるかもしれないが、別に他所の惑星の生命とかわからなくてもすぐには困らない話である。

3.天文台は宇宙空間に作ったほうが良いのではないか。

いっそのこと、宇宙とか月面に天文台を作るようにしたほうが、長期的には学問的にも進歩するのではないだろうか。

もし宇宙空間につくれば、大気のゆらぎもない。
現在は補正が可能であるが、宇宙空間なら、大気で吸収される波長でも観測できる。

それに、望遠鏡は、ようするに、光を集める反射鏡と検出装置があればいいわけだ。あと骨格や動力だが、宇宙空間のほうが風や振動もなく、24時間観測できる。

費用とかの問題もあるかもしれないが、技術的に工夫して超大口径の望遠鏡ができるのではないだろうか。


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1.重力波の初の観測と同時に、ガンマー線バーストという現象も観察されていたそうだ。今まで知られていなかった現象かもしれない。
「宇宙最大の爆発」も観測 重力波とほぼ同時に(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160218/k10010413031000.html

ところで、この現象を観測したのは、天体観測衛星「フェルミ」だそうだ。地上からの観測ではわからないのだろう。

2.X線天文衛星打ち上げ成功

天体観測衛星「ひとみ」(アストロH)が17日打ち上げに成功した。
地上では大気に吸収されてしまうX線での観測が期待できる。

天体観測衛星「アストロH」 打ち上げ成功(NHK)


X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)


3.重力波観察のための装置を積んだ衛星も開発されている

重力波を地球ではなく宇宙空間で検出しようというプロジェクトがある。

重力波検出を宇宙空間で。LISAパスファインダー、始動

>2015年12月3日に打ち上げられた宇宙船LISAパスファインダーでは今、本格的な実験が始まりつつあります。
>宇宙でふたつの自由落下する試験質量を使ったレーザー干渉計実験が成功したのは、世界初

これは、二つの物体の距離をとても正確に測る装置で、まだ直接重力波の検出を目指しておらず、精度を上げるための実験である。

>LISAパスファインダーの先にはeLISAというミッションがあり、そこでは宇宙船2機を100万km離して配置、それぞれに試験質量を載せて距離を測るという壮大な実験が予定されています。

将来は宇宙空間で重力波の検出を目指すそうだ。
宇宙での天体観測は今度発展していくことが予想される。




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2016年02月18日

1.重力波望遠鏡は、19世紀のマイケルソン干渉計の改良型
ついに重力波が観測された。それで、検出装置のすごい精度が話題になっているが、原理は、なんとマイケルソン干渉計の改良型なのだ。つまり、マイケルソン・モーリーの実験により、相対性理論の元となった光速度一定を導いた実験装置と同じ原理である。

もちろん、当時はレーザーなどなかった。重力波の観測にもちいた装置はすごいが、すべて観測精度を上げるための工夫であり、原理は19世紀の学者が考えたものだ。

2.相対性理論は実に厳密に成り立っている
地球から太陽までの距離が原子1個分ぐらい伸縮する程度まで成り立つのだから。当たり前のことかもしれないが、ものすごい精度である。(現時点において、相対性理論と量子力学は常に成り立っている。つまり例外は見つかっていない)

3.当分は観測以外役に立たないのではないか
せっかくの大成果に水を差したくないが、重力波はすぐに役に立つ話ではないと思う。(笑)

電磁気学の理論から24年後に発見された電波は、現在では様々な分野で使われて、なくてはならないものになっている。

では、一般相対性理論から100年後に観測された重力波はどうなのだろうか。

こんなことをいうとなんなのだが、将来はすごい技術になるのかもしれない。しかし当分は宇宙観測以外には使えないのではないか。

一般相対性理論自体は、スマホで利用しているGPSにも使われている。だが、宇宙ロケットはまだニュートン力学の時代である。

重力波が実社会に応用されるのは、しばらく先のことになるだろう。

現時点で考えらえるのは、重力波による天体観測である。
重力波望遠鏡といっても、重力波がどの方向からきたかわからないじゃないかと思うのだが、地球上にいくつも作れば、時間差からおおよその方向はわかるのだろう。

他の観測手段(電磁波やニュートリノなどの観測)と組み合わせることで、深宇宙が観測でき、天文学の進歩に寄与するだろう。

日本でも、岐阜県神岡鉱山内のKAGRAが来月から試運転が始まる。重力波の第一発見は間に合わなかったが、精度の高い観測が見込まれている。

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2015年10月17日

ノーベル賞がとれそうな日本人はまだまだいる。

しかし、今までの遺産であるともいえるのだ。

今後の科学立国のために、できることはないだろうか。

これはやばすぎる:日本の工学系論文数はすでに人口5千万の韓国に追い越されていた!!:ある医療系大学長のつぼやき


(ここから)
この5月に国立大学協会に提出した報告書では、日本の学術論文数が惨憺たる状況になりつつあり(人口当り論文数の国際ランキングは35位以下)、その最大の要因は、大学の研究従事者数および研究時間が海外諸国に比べて少なく、かつ減少していること、そして、財務的には大学への基盤的な公的研究資金(特に国立大学への基盤的運営費交付金)の減少の影響が大きいことを示しました。
(ここまで)



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2015年10月06日

今年も日本人がノーベル賞に選ばれました。


今年のノーベル医学生理学賞は、北里大学特別名誉教授の大村智氏ら3人が
「寄生虫によって起こる感染症の治療法の発見」によって受賞がきまりました。

おめでとうございます。
微生物から治療薬を探す人類に大きく貢献した仕事での受賞です。

共同受賞者はアイルランド人で米ドリュー大のウィリアム・キャンベル博士と中国科学院のトゥ・ユウユウ氏です。トゥ氏は中国人で初の自然科学分野の受賞ですね。



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2015年09月24日

STAP細胞ができないことが最終的に明らかになった。

STAP revisited. nature. vol. 525 7570
http://www.nature.com/news/stap-revisited-1.18400


今回、論文をねつ造した小保方氏の上司で、この事件では責任を感じて自殺した笹井芳樹(ささい よしき)氏がどうして騙されたかについて書いてみたい。

ただこれは、あくまでも、日本の科学技術の発展のためである。

私は、日本が誇る発生学者で、自分が名前を連ねているといっても、己が知らないところでの部下の不祥事について、自ら命を絶って詫びているのに、さらに批判をして、死者に鞭打つようなまねをしたくはない。

ユダヤ人が学問の世界で優秀であるということはよく言われている。
ノーベル賞を取る人も多い。その理由の一つとして、年配の大学者による若い研修者に対する無償の支援があるといえる。

たとえば、学問分野の後継者となるべき俊英にたいして、本を共著で出して何章かかいてあげたりするのである。

単に弟子の悪口しかいわないような駄目教授と比べものにならない。

私でさえ、そう思うのだから、世界的な学者であった笹井氏であれば、ますますそう思っただろう。うやらましく思ったのではないか。

そして、自分が指導する立場になったら、若い人を何としても応援しようと考えたとしても不思議ではない。

それで、笹井氏はお人よしだった。だから意欲があるように見える若者に騙されたのだと思う。

それに、大発見をする学者だから間違えるのである。

たいしたことない研究者は間違えない。(笑)


もしかしたら、私だったら、騙されなかった可能性がある。

笹井氏は、嘘とごまかしで生きてきた人物に出会ったことがなかったのだろう。

きっと彼は、心が美しすぎたのだ。


このような事件が起きた背景に日本の科学の歴史がまだ浅いということがあると思う。

もしこれが武道であったなら、何か月も偽物がわからないということはないだろう。

これは、武道家が優れているというのではない。それまでの蓄積があるのである。我が国には武道の歴史が長く、歴史的には命がけの勝負をしてきたのである。

武道家にとっては、実力を見抜くのは本質的な問題である。

そして、武道指導者は、意欲のある若者に入れあげて失望することが役目だといえる。(笑)

だから、武道指導者は、たとえしごきやリンチで弟子を殺したり、レイブしたりすることがあっても、弟子が偽物ならわかってしまうわけだ。


これは、科学の世界ではまだ伝統が不十分であるといえる。


さて、小保方氏を理研の研究員の選考のさい、手続きを踏んでいないということが話題になった。

しかし、私が言いたいのは、これで、やり方を杓子定規的なものにするべきではないといことだ。

もちろん、見直すことは必要だが、個人の責任で推薦するということをなくしてはならない。

優れた個人の感性で、何度も失敗しながら進むことだ。形式主義で優れた研究などでるはずがないのだ。



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2015年09月10日

2018年にSI単位系の基準が変更されるもようだ。

物理学のSI単位の定義改正とキログラム原器の廃止が提示されました

質量の基準となるキログラム原器が廃止され、物理的に精密な測定が可能になる基準が採用されるだろう。メートル法が開発されて227年で、ついに厳密に計測できる度量衡ができるわけだ。メートル原器が廃止されて以来の大改訂になる。

といっても、単位名がかわるわけでもなく、基準値もほぼ変わらないようになるはずなので、実生活上は気にする必要はまったくないだろう。
つまり質量の単位はkgのままで、量もほとんど変わらない。

そのほか、電気量や温度の基準も変わりそうである。

ただ、新しい基準は物理的な諸量を定義値としているので、かなり高度な物理の知識がないと定義自体を理解できなくなってしまう。

高校の教科書は改訂されるまでは古い記述のままと思われるが、新しい基準は物理法則がら導いている。高校生にどうやって教えるのだろうか。

普遍的な物理定数に基づく新しいキログラムの再定義に道を拓く:産総研

【 SICE会誌「計測と制御」のリレー解説 】



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2015年05月22日

ケニアのトルカナ湖畔で、ヒト属(Homo)以前の人類によると考えられる石器が発見された。今までは、石器の使用はホモ・ハビリスからと思われていたので画期的である。

Oldest stone tools pre-date earliest humans (BBC)



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2014年08月14日

誰もが正しいと思っていたが、まだ証明されていないとした仮説の証明が完了した。

ケプラー予想(1611年)は400年後証明が100%完了したそうだ。
(この仮説は、ユークリッド三次元空間に、球をどのように充填しても、面心立方格子(立体最密充填)よりも充填率が高まらないという。)
提唱者のケプラーは天文学者のヨハネス・ケプラーと同一人物である。

球を空間内に一番多く詰め込むのは、一列目をびっしりつめた上に、そのすきまの上に2列目をびっしりとつめるパチンコの玉を箱につめたような状態である。どう考えてもこれ以上は詰め込めないはずだ。

だから、数学的な証明はできていなかったそうなのだが、化学や結晶学では、当然正しいものとして教科書にも書かれていた。

この仮説の証明は、米ピッツバーグ大学のトマス・ヘールズ教授が1998年に発表した文章で300ページにも及ぶものだ。「フェルマーの最終定理以来の難問が解けた!」と世界中が沸き立ったのだが、間違いチェックがまだ終わっていなかったのだ。

4年後、審査員たちがギブアップしてしまい、なんと、2003年からコンピュータのソフトで間違いがないことを確かめたという。

ヘールズ教授は、「10年若返った気分だよ」と言ったそうだ。

コンピュータのソフトで定理の証明を確かめる時代になってきたというのが驚きである。

きっとこれからは、数学者の思考をコンピュータが助けるようになっていくのだろう。


400年の難問、「ケプラー予想の証明」やっと100%終わる


Announcement of Completion
>We are pleased to announce the completion of the Flyspeck project, which has constructed a formal proof of the Kepler conjecture.

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2014年04月12日

STAP細胞問題について、パブリックコメントを送りました。
(宛先:内閣官房、国家公安委員会・警察庁、文部科学省)

(ここから)
STAP細胞問題について、検証チームには犯罪心理学の専門家を加えることを推奨します。

科学者は、性善説に基づいて研究しているので、
悪意の詐欺に対して抵抗力がありません。

自然は嘘をつかないことが暗黙の前提です。

捏造問題について、検証する際には、犯罪心理学の専門家を加えることを
強く推奨いたします。
(ここまで)


パブリックコメントを書くのは、秘密保護法以来2回目です。

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2014年04月10日

かつて超能力の検証チームには、一流の科学者のほかに当時のトップクラスの手品師が加わった。
STAP論文の検証には、犯罪心理学者をチームに加えるべきである。

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2014年04月04日

鳥取大学のグループ(代表:鳥取大学医学部病態解析医学講座薬物治療学分野 三浦典正 准教授)が、癌を正常な組織に誘導する方法を報告しています。

鳥取大、癌は容易に正常細胞や良性細胞へ変換できることを発見

>単一のマイクロRNAを悪性度の高い未分化癌に導入すると、容易に悪性度を喪失させることができ、正常幹細胞へ形質転換できることを、世界で初めて発見しました。

これは癌の制圧に向けて重要な一歩になる可能性がありますね。


Hsa-miR-520d induces hepatoma cells to form normal liver tissues via a stemness-mediated process

xnomb at 06:37トラックバック(0) 
Profile
梶川信夫
学問とビジネスに成功を収めようとして努力している若者を応援しています。

昔も今も、星(スター)を探す科学少年


本名:梶川信夫

1959年生まれ
筑波大学卒業。
筑波大学大学院修士課程環境科学研究科修了
東京都立大学大学院博士課程(生物学専攻)修了 博士(理学)

大学院の終了後は主に中学受験対策を行う学習塾へ就職。その後、
専門学校、家庭教師などを小学生から社会人まで幅広く教えました。

2007年12月より、理系受験専門の個人指導予備校「梶川塾」を経営。


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